2015年5月18日月曜日

2015年4月16日 棚横手山1306mと甲州高尾山1106m-富士山が見守る展望抜群のうっきうきの稜線歩き【山梨】


気持ちのいい稜線散歩


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甲州高尾山/1106m
勝沼にあるこの山は、甲府盆地と南アルプス、大菩薩や御坂・道志山塊の展望が良く、富士山を眺めながら気持ちのいい稜線歩きができます。
隣の1306mの棚横手山とセットで登られる事が多いようです。
コースタイムもそんなに長い訳ではないので、大展望を眺めながらのんびり歩いてまったり休憩するのも楽しみかたのひとつかな。

この日の少し前、山友達が甲州高尾山に行っていて。
展望のいい稜線と、そこから見える富士山の写真を見て、猛烈に行きたくなってしまったわたし。
善は急げ!ってことで数日後に早速出かける事にしたのです。

お隣の甲斐大和や塩山に下車する事は今までに何度もあったけど、勝沼ぶどう郷にくるのは初めてでちょっとドキドキしました。

勝沼の町はフットパスルートが多く設けられています。
フットパスは、地域のありのままの森林や街並の風景を楽しみながら歩く事を指します。
登山をしなくても、町を散策するだけでかなり楽しめそうです!
ぶどう郷だし、最後にワインカーブで締めたら最高だね〜♡

今回の登りはじめは“大滝不動尊”から。
駅からここまでは歩くと2時間くらいかかってしまうのでわたし達はタクシーでやってきました。
(約20分/2000円)

今回は年末以来、約4ヶ月ぶりと久々に母の登場です。
母のお友達やファン(笑)のみなさま、お待たせ致しました〜!

まずは門をくぐって石段を上って行きます。
石段の横に流れる滝は“前滝”です。
スタート直後から見所があるのはとっても嬉しい〜

社務所を過ぎて本堂の後に見える大きな滝は“男滝”。
なんと落差140mにもなるそうで、その迫力にびっくり〜!
ここからだと全貌を見る事は難しいですが、後で良いビューポイントがありますゆえ。

本堂の横を登り、ちょっとした鉄の橋を渡るとすぐに分岐に出ます。

展望台は市街を一望できるんだけど、そこまでのものじゃなかったので...特に行かなくてもいいかな。笑
行って帰って10分かからないから行ってもいいけど。

真ん中の甲州高尾山って方向に進むと、甲州高尾山への林道ルート。
甲府盆地の眺望がいいようです。
わたし達はお隣の棚横手山も合わせて登りたかったので、富士見台方向に進みます。

その途中から、男滝のビューポイントがあります。
こうやって全貌を見てみると落差140mって伊達じゃない!
とっても長いねぇ〜!
冬はこれが氷瀑になるっていうんだから凄いよね。
それを見るためだけに訪れる人もいるんだそう。

こちらのルートは崩落している箇所があり、常にカラカラと小さな石が落ちてくるので怖い。
こういうところは足早にサっと通り抜けましょう。

でも迫力があるから近くで見ちゃうよね。
大きな岩が落ちた衝撃で割れて、石になっている様子がよく見て取れました。

先ほどの分岐から約30分もすれば、稜線に出ちゃいます。
辛いとこ一切なし!

30分で展望の良い稜線に出ちゃうんだから、とっても楽ちんVIPなコース♡
富士見台/甲州高尾山と記されている方には後々進むとして、まずは富士見台方向と逆の棚横手山へ向かいます。
ここから棚横手山は往復50分もあれば行けちゃいます。
またここに戻ってくるのでザックをデポしてGO!

徐々に体がペースを取り戻してきたのか、ザックを置いて身軽になったからか、意気揚々と先を進む母さま。

振り返れば、雪をかぶって白くなっているところだけ覗かせている富士山。
手前広がる山は御坂山塊のみなさんかな?

やっほー!

そして小走りに走って戻ってくる変な人。
網膜剥離の手術をしてから光に弱くなった左目の保護のためにサングラスをするようになりました。
山の紫外線を侮ってはいかんのだ。

徐々に焼けこげた痛々しい山の姿が露になってくる。

煤けて真っ黒...
触ってみると手も真っ黒になりました。

本来ならたくさんの葉を付けていたはず....

幹の仲間で真っ黒。
叫んでるみたい。

どうしてこの山に焼け跡があるのか。

甲州高尾山と棚横手山は過去4回も大規模な山火事が発生し、それによってこんなに痛々しい姿に変わってしまいました。
とても展望の良い気持ちのいい稜線歩きを楽しむ事ができるけど、それが山火事によってもたらされたものだと思うととても悲しい気持ちになります。

1番最近の山火事の原因は登山者によるものだとか。
しかも山頂で天ぷらを作ってたらしい。
当人も逃げるのに必死で、山頂に天ぷら鍋がそのまま残っていたそうです。
行きのタクシーで運転手さんがそう話してくれました。

山火事なんてほとんどが人間の不始末で起こるもの。
火気を使うなら最後まできっちりと責任を持つこと、改めて思いました。

木々の焼けこげた痛々しい姿に、色々と考えさせられながらあっという間に棚横手山へ。
山梨百名山のひとつです。

焼ける前はあまり展望もなかったんじゃないかなと思うんだけど、南斜面がごっそり焼けてなくなってしまった今は“大富士見台”なんて名前も付いています。
富士山だけではなく、大菩薩連嶺の山々も眺める事ができます。

こんな感じに、よーく見渡せる。
他の山に比べて富士山の頭の大きさったら....

大富士見台でサッと写真を撮って、そそくさとザックをデポした分岐まで戻ります。

分岐から最初のピークを登ったところが“富士見台”です。

富士見台〜甲州高尾山までの南斜面も、棚横手山と同様に山火事の被害を受けて木々が無くなってしまっているので展望はとっても良いのです。
風も心地よく通り抜けてくれるので歩いていて気持ちが良すぎる。

どのシーズンも南斜面は薄茶色なんだろうなぁ...。
だけど植林も進んでいるし、最後の山火事から6年ほどたった今は少しずつ植物も育ってきています。
いつかは元々の木々が生い茂る緑が深い山の姿に戻って、この展望の良い稜線歩きができなくなる。
それはちょっと寂しい気もするけど、元の姿に早く戻って欲しいなと思わずにはいられない。

ずっと富士山を眺めながら歩いていたけれど、甲州高尾山が近付くにつれて見えるのは勝沼の町と壁のように聳える南アルプスの姿に変わっていきます。

気温が上がって霞んでしまったけれど、肉眼では南アルプスを確認できました。
写真には写ってくれなかったのが残念〜

霞んじゃったけど眺めよーし!!

ちなみにここは甲州高尾山の手前のピーク。
甲州高尾山からの眺めは、市街と南アルプスがメイン。
富士山と山々が見られるこちらの景色の方が個人的には好きなので、お昼休憩はココがおすすめ!
しかし日陰が出来ない場所なのでとにかく暑いけれど...

甲州高尾山の山頂はこちら。
あまり広くはないので、土日だとぎゅうぎゅうになちゃうかも。
この辺りは木々も高く伸びているので、展望が抜群!ってわけではないです。

今日は月曜日で他に人もいなかったので、日陰を探してここでお昼にする事にしました。
っていってもまだ10:30にもなってないけどね(笑)

冷たいお蕎麦!
母は毎回こんなに食べれない〜とか言いつつ、きっちり完食します。笑

まだあまりお腹が空いてないので、わたしは水分補給もかねてリンゴ。笑
そして大好物の山のおやつ、豆大福を頬張る。

いつの間にか母に真似をされていたゴミ袋スタイル。

チャック付きの袋のなかに薄いビニール袋を入れて、そこにゴミをポイッと。
帰宅したら薄ビニール袋を捨てて、チャック付きは次回また使うの〜
チャック付きだから液体が付いたゴミでも漏れてこないよ。

山頂付近にはムラサキヤシオツツジの姿も。
もうすぐ咲くね〜

カラマツの芽吹きはとっても可愛い!

可愛い芽吹きの列の中に、ベテランが紛れているからちょっとびっくりする。笑

やたらと名前がかっこいい“甲州高尾山嶮ケ峰”。

嶮ヶ峰から大善寺へのルートは急な下りが多くなります。
そしてここが遠くの景色を見れる最後のポイント。

長く感じる下りを楽しむために、まわりの植物を観察しながら。
先端にどんぐりの見のようなものがなっていて不思議な木。

足元はふっかふかで

そしてシマヘビ隊長。
蛇がものすごく苦手な母は、雄叫びをあげわたしの腕を引きちぎる勢いで掴む。笑

気をつけて帰るし〜

上記のゲートをくぐれば、もう大善寺。

ちょっと座って休憩したところ。

桜は散ってしまったけど、花びらの絨毯が綺麗でした♪
大善寺にお迎えのタクシーを呼んで、温泉へと向かいました。

タクシーで15分ほどで、ぶどうの丘にある“天空の湯”に着きました。
入浴の料金は610円です。

勝沼だしワインを飲みたかったけど、お風呂上がりはやっぱりビール♪
食券を買う時に〈地ビール800円〉って書いてあって、高〜って思ったんだけど、出てきたのが瓶だったから納得しました。笑

勝沼ぶどう郷の駅に戻ってきて、次の電車の時間までに“大日影トンネル”を散策する事に。
ここは廃線になった中央本線のトンネル内を歩く事ができるんです。

左が現在使われているトンネルで、右が大日影トンネル。

中はこんな感じで、雰囲気出てる。
そして空気がひんやりと寒いくらいに冷されていて、暑い季節は歩くのがとても気持ち良さそう。

往復で約1時間くらいかな。
駅からすぐの場所にあるから、無料だしちょっと覗きに行くのだけでも楽しいと思いますよ〜

今回のやまのぼりは、母と久しぶりに山に来れて楽しかったし、展望の良い稜線を心地よい風に吹かれながら歩くのはとっても気持ちよくて最高でした。
温泉もゆっくり入れて、地ビールを飲んで、なんて贅沢な充実した休日♡

山火事で傷ついた山の姿は、とても痛々しくて悲しい気持ちになって...
それによって展望が良くなったっていうのを思うと素直には喜べないけど...
でもこの大展望の稜線を実際に歩いていると、気持ちいいし素晴らしい景色だなって思ってしまった。

度重なる山火事を乗り越えたこの山は、より強くて逞しい素敵な緑が溢れる山に成長する。
その日がくるのがとても待ち遠しいです。

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○コースタイム
大滝不動尊(8:15)---展望台分岐(8:30)---甲州高尾山/棚横手山分岐(9:00)---棚横手山(9:25)---甲州高尾山/棚横手山分岐(9:40)---富士見台(9:45)---甲州高尾山(10:20)-お昼休憩55分-(11:15)---剣ケ峰(11:25)---大善寺(12:35)

○アクセス
行き/勝沼ぶどう郷駅 タクシーで“大滝不動尊”(約20分)
帰り/“大善寺”からタクシーで“天空の湯”(約15分)
(天空の湯から勝沼ぶどう郷駅まで徒歩15分ほど)

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