2015年6月18日木曜日

2015年5月24-25日 雲取山2017m-本当につかみ取れそうな雲と空が待っていた、1年ぶりの雲取山【奥多摩】

雲が取れる山


梅雨入りをしました。
山にとって恵みの雨、降るもの降らせてサっと明けておくれ!

今回は東京都にある百名山・雲取山へ。
当初は北八ヶ岳周辺を予定していたのですが、この日はどこもお天気が良くないとの予報。
それなら交通費のかかる北八ヶ岳をやめて近場にしておこうと。

※今回の雲取山のレポは、前回の燕岳の1週間前の山旅になります。

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雲取山/2017m
東京・埼玉・山梨の3県をまたぎ、奥多摩と奥秩父の2つの山域の境界にあります。
東京都最高峰で百名山の名を冠しています。
どのルートも登り時間はちょっと長めですが、その分どっぷりと濃い自然の中に身を置くことができます。
種類豊富な樹木の新緑がとても美しくて、新緑のにおいと木漏れ日のシャワーを存分に浴びながら歩くのが本当に気持ちがいいから、歩く時間が長いくらいが調度良いのかもしれないね。


雲取山へのルートは数あれど、今日も鴨沢から登ります。
鴨沢のバス停にはトイレがあります。
次のトイレスポットは七ツ石小屋までないので、しっかり出しましょう〜!

前に雲取山に訪れたのはまさに1年前の今日。
あの時は母の誕生日を祝いに登ったんだったな〜
2014年5月25-26日の雲取山レポはこちら

鴨沢のバス停から登山道に入るまで、舗装路+林道を2〜30分歩いて行きます。
最初の集落を上がって行く傾斜がじわじわくる。
途中、小袖の駐車場と合流するので、マイカーの人は小袖に停めた方がちょっと楽になります。
(約30台ほど停められます)

駐車場付近に、雲取山に登って事故で亡くなってしまった方を偲んで置かれた石碑がありました。
笑顔で“ただいま”と言うことは、山に入るみんなの大事な約束です。
どんなに気をつけてても事故はおこる。
でも気をつけてるのと気をつけていないのとの差はとっても大きい。
ひとりで山に行くことも多いので、ほんとに心しておかなくちゃ。

登山道に入ってからは、見渡すかぎり輝くグリーンに囲まれました。

ツツジも見頃を迎えていて、緑に染まる山に彩りを加えていました。

紅一点だね。

すでに標高は1150m。
バス停からだと、約600mの標高差を登ってきました。
ちなみに、鴨沢コースの山頂までの標高差は約1460mあります。
さすが東京都最高峰....奥まったところにある山なだけに、なかなか登らせてくれます。

あと900mほど標高差を登る宿題があることは、とりあえず忘れておこう。

標高差があるとはいえ、ブナ坂までは比較的アップダウンの少ない登山道です。
じわじわ登るから時間がかかるのね。

先頭を行くカメラマンゆーすけさん。
写真が好きな山仲間がいると、頼ってしまって自分で写真を撮らなくなります。笑
このレポの写真もゆーすけ氏から提供してもらったものが多いです、助かります!

ざっちゃんはちょっと会わないうちに、たくさんの山道具を揃えていました。
新しい山道具の話をする目がわくわくきらきらしていて新緑くらい眩しかった♪

葉っぱが擦れあう音と、風が吹き抜ける音、耳にあたる風の音や、植物のにおいを含んだ涼しい風が、一体となって五感を刺激します。
木々の隙間からこぼれる光を浴びると、歩くのをやめて目をつぶっちゃう。

気持ちよく新緑シャワーを浴びながら、七ツ石小屋に到着。
ここに付く頃には、雨予報ってなんだったの?って思うくらいに晴れてくれました!

後ろから見ると、ぺしゃんと潰れちゃいそうに見えるけどしっかりした小屋です。
トイレはなんとバイオトイレだから臭いも少なめ。
お水も無料でもらえます。

ここで少し休憩。
夜ごはんの食材や、おたのしみワインを丸々1本いれているから小屋泊なのにザック重め。
へたれなわたしはちょっと疲れたよ〜笑
この後の奥多摩小屋から先の登りを考えて、心が折れそうになったのは内緒。
今年の夏の縦走とか大丈夫なのか...と心配になった瞬間でした。笑

暑いのと荷物重いのってとってもツラい!
冬だと、重くても比較的大丈夫なつもりなんだけどなぁ.....
夏に向けてちょっと頑張らないとね!まっするまっする!

心の中でブーブー言いながら七ツ石小屋を出発。
七ツ石山を踏まない巻き道ルートでブナ坂を目指します。

ここは全くと言っていいほどアップダウンがないフラットな道。
疲れてきた足を癒すには最適です。

ブナ坂から先は気持ちのいい石尾根稜線コースになります。
ここは防火帯としての役割があるので、木々も少なめで見晴らしが良く、標高もあるので景色がいい♪

石尾根といえば、石尾根フリークがいるくらい人気の高い尾根。
雲取山の山頂から、七ツ石山、鷹ノ巣山、六ツ石山そして奥多摩駅手前までを結ぶとっても長いトレイル。
標準コースタイムだと、登り10時間/下り8時間だそうですよ。
去年は雲取山からの下山に石尾根で帰ろうとしたんだけど、六ツ石山で心が折れてしまって、水根の急斜面を下りきったところで転び膝の肉が削げました。

奥多摩小屋の手前、ヘリポート付近から。
ここから小雲取山まではぎゅーーっと登って休んで、ぎゅーーーーーっと登って休んで、ぎゅーーーーーーーーーっと登ります。
前方にあるのは最初の急坂のヨモギの頭。

つづら折れにえんやこら。
わたし登ったことあるし、巻き道行ってもいいかな?
..............でも1人は寂しいから登ろっかな(ω・`)

でも、巻かないでちゃんと登ったら石尾根が延びる素敵なトレイルを一望できるよ。
1番うしろで苦しんでいるのはわたしです。
ゆーすけさんに、ここまでザック取りにきてそして運んでくれてもいいよって言ってみたけど盛大に断られました。(あたりまえ)

そしてざっちゃんはブーブー文句を言うこともなくかっこ良く登っていました。
わたしもお口チャックだな!


ザックを運んでくれなかった人は軽やかです。笑

このあと、雲が多くなってきてしまったこともあり
「今日は山頂行くのやめて、小雲取山からの巻き道で小屋に行く?」と言った彼が神に見えました。
早く小屋行ってビール飲もう!そうしよう!大賛成っ!

とたんに元気になったわたしは小さなことを観察する余裕を持ちました。笑
木にイソギンチャクが生えてたよ。

登りきって少し行ったところで、野生の鹿と遭遇しました。
1頭でのんびりもりもり草を食べていました。
こちらの存在に気付いても気にすることもなく、逃げる気配もなく、とってもマイペースな子。

「ほれ、写真撮んなよ。」
と、言わんばかりのカメラ目線。
このあと隠れもせずにおしっこをしてました。人慣れしすぎた鹿さんでした。

さて、巻いて行こう!!
さっきまでの綺麗な石尾根とは違って、ちょっと崩れてるところもあったり。

アップダウンがないものの、巻いているだけに長い。笑
山頂を通った方が早かったんじゃないかと思うくらいに。

間違えるはずがないのに、道を間違えたか?!と思うくらいに歩いたころ、雲取山荘の赤い屋根がみえました。

ささっと受付をすませて、通されたお部屋はわたし達で貸し切りOKとのこと。
新緑と紅葉のシーズンの土日はものすごく混む雲取山荘ですが、雨予報もあってか今日は登山者がすくなめでした。

とりあえず、かんぱーい♡

まだ15時を少し回ったころ。
呑みながらおやつ食べてのんびりしましょっ


疲れた体をストレッチ。
5本指の靴下が可愛いぞ、ざっちゃん♡

ストレッチからのからだ柔らかい自慢。
ぺたっとくっつくまでの数cmの壁が越えられない...今越えたら下山できないので無理はしません。

遊んでいたらいつのまにか空には青空が戻っていて。
大きな鳥が翼を広げているような雲が素敵でした。
今から山頂に登ることもできたけど、呑みはじめちゃったわたしにはそんな気力はなかった。笑

外が暗くなる前に、素泊まり組のわたしたちはごはんを開始。
うしろのテーブルで1人でテン泊しにきていたあずささんをナンパして、4人での夕食です。

手前のワインはわたしが持ってきた特製サングリア。
以前、お酒のあまり得意ではないざっちゃんに飲んでもらったところ“おいしい!”と言ってもらえたので今回はボトルに詰めて持参しました。笑
(瓶じゃなくて、ペットボトルのペコペコボトル)

ゆーすけさんは野菜たっぷりの焼うどんを作ってくれました!
山でいっぱい野菜が食べれるって幸せ〜♡

青ネギもかつおぶしもかけてくれて、すっごく美味しかった〜!
わたしは後にあるクリームパスタを作ったんだけど、300gしか茹でてないのに、パスタがスープを吸ったせいかめちゃくちゃ大量にできた。
結果ゆーすけさんのパスタが山盛りになった。笑

みんなで山の話で盛り上がって、おいしいごはんを満腹になるまで食べる。
段々と暗くなっていく空を見ながらゆっくりした時間を過ごす。
今日も贅沢な1日だなぁ。

テントに戻るあずささんと別れ、わたし達も部屋に戻ります。
山荘に灯ったあかりになんだかほっとする。

本や雑誌がたくさんあるのでいくつかピックアップして読書タイム。
山の雑誌をあまり読んだことがなかったざっちゃんは興味津々で、明日何冊か買って帰ると言っていたよ。笑

消灯時間が過ぎた後は、ランタンが大活躍。
わたしの(母のを借りっぱなし)はLEDランタンなんだけど、蝋燭の揺らぎモードなるものもあってなかなかいい感じです。

わたし小屋で寝る時はまくらにてぬぐいを巻くんです。
掛け敷き布団は別にいいんだけど、顔につく枕はさすがに気になる。
それをざっちゃんにレクチャーしていたら
「え!それ気になるんだ!全然気にしないのかと思った〜」ってゆーすけ氏が言うの。笑
思いっきり野生に見られている........

そうそう、雲取山荘といえばコタツ!
今日もコタツに足をつっこんで、ぬくぬくしながら眠りました。

午前2時頃、ごそごそという音で目を覚ましました。
どうやらゆーすけさんが星を撮りに行く様子.........付いて行こうかな...
いや、眠い....寝よう。

翌朝起床して見せてもらった星景はこんなに綺麗!!
天の川も写っているね〜♡
東京でもこんな星空が見えるところがあります。

日の出の時刻はam4:30頃。
雲取山荘から山頂までは約30分ほどの道のりです。
4時になる少し前に雲取山荘を後にして、ヘッドライトを付けて山頂を目指して登りはじめました。

登りはじめこそ真っ暗で星空も見れましたが、10分足らずで明るくなっていく空。
山頂に着く前に太陽が出てきちゃうんじゃないかってちょっと焦らされる。

無事に太陽より先に山頂へ。
ここからは刻々と空を彩るグラデーションをみんなで静かに見ながらのご来光待ちです。

太陽が出てくる前の、青、薄紫、水色、混じりあってオレンジやピンクに染まる空の色。
1日のはじまりのグラデーション。
夕暮れの空よりも、ずっと好き。
雲がある空だからこそ表情が豊かになるんだね。

太陽が姿を見せた瞬間に、空がオレンジ色に染まる。
今日も1日がんばるぞー!ってやる気に満ち溢れてるみたい。
はじまりの太陽と空は、とっても明るくて鮮やかで眩しくて、エネルギッシュ!

太陽が高くなって、山全体に光が行き渡っていくと今度はミルキーな空の色。
その向こうに富士山も。
聴こえてくる鳥のさえずりと、しっとりと植物のにおいを濃く含んだ冷たい空気、静かな森。
言葉足らずでうまく伝えられないのが残念だけど、誰もが深呼吸したくなるような気持ちのいい山の朝。

思う存分に朝日を浴びたら、朝ごはんの時間です。

朝ごはんはポテトサラダとウインナーを挟んだホットドッグロール!
ゆーすけさんがウインナーを焼いて、ざっちゃんがポテサラを入れて、わたしがウインナーをのせる。
朝からばっちりなチームプレー。
柔らかしっとりなロールパンは喉に通りやすくてすんなり食べられました。
これはまたリピート決定だな!!

お腹を満たしたら埼玉側の山頂へGO!
石尾根がよく見える、避難小屋がある山頂は東京の山頂なのですよ。

山頂までくると、空を見上げてびっくり!
雲がほわほわふわふわ広がっていて、“雲取山”まさに名前の通り、雲をつかみ取れそう!

前日の雨の予報は本当に何だったのか...。
でも同じ日に瑞牆山や高尾のほうに行っていた山仲間は曇りまくりだったそう。

山肌に落ちる雲の影。

登ってくる時は少し曇ってしまって見えなかった山達が今日はよく見える。
今度は飛竜山のほうに行きたいな〜。
ずっと三条の湯も行きたいなと思ってるんだけど、なかなか実行できずにいます。


さよならするのが勿体ないくらいの青空だけど、下山を開始です。
帰りは積極的に巻き道を歩いたのでスピーディ。

朝の光に照らされて、気持ちのよすぎるハイキング。


木々がびっしりのトンネルになってくると、もう今日の旅も終わりだなぁ.....って毎回少しさみしくなっちゃうんだよね。
一緒に歩いてくれた人がいる山旅は、そのさみしさがより身にしみる。

特にバスの時間を気にすることなく下りたので、バス停に付いたのが9:30分。
丁度9:28発のバスが行ったあと。笑
次がくるまで1時間待つね〜って話していたら、なぜかバスが来た!!
ちょっと遅れて到着したらしく、ミラクルなタイミングで乗車することができました。やったー!

奥多摩駅について、まずは温泉〜!!
もえぎの湯は月曜日がお休みなので、今回は玉翠荘の日帰り入浴を利用しました。
奥多摩駅周辺には何件か日帰り入浴をさせてくれる民宿や旅館があります。
土日に奥多摩に行ってももえぎの湯は激混みなので、わたしは旅館の日帰り入浴を利用することが多いです♪
もえぎの湯よりお風呂が小さかったりしますが、ゆっくりと入ることが出来るのでGood♡
宿泊者がいなかったり、時間によっては、必ずしも入らせてくれるわけではないので事前連絡をすることをオススメします。
(以前は三河屋旅館を利用しました。)

温泉ですっきりさっぱりして、お昼過ぎには奥多摩を出ました〜。
暑い夏の間は奥多摩駅を使うことは少なくなりそうだけど、また秋になったら紅葉ハイクに行きたいなぁ。

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あ、みなさんは下山後って何が食べたくなりますか?やっぱり肉?
わたしはやたらと揚げ物、特に天ぷらが食べたくなります。
「え?天ぷら?めずらしいね...」って言われたけど、無性に食べたくなるんです。笑

この日も2人が蕎麦を食べる中、1人天ぷら盛り合わせを食べました。
思った以上に多めの盛り合わせで最後の方は胃もたれ気味になってギブアップ。
2人に1個ずつ天ぷらを食べてもらいました。(って、ほとんど食べてるか。笑)

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ちゃっかり1番高いところを陣取るわたし。
図々しいのもいい加減にしなければいけませんね。笑

5月の終わり、梅雨のはじまり。
新緑もどんどんと成長してきていて、濃い緑にジャングル化するのも間近だなと感じました。
真夏の灼熱汗だく地獄も楽しんで行きましょう〜!!

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○コースタイム
1日目
鴨沢バス停(9:30)---小袖駐車場(9:45)---七ツ石小屋(12:05)-昼ごはん40分-(12:45)---ブナ坂(13:10)---奥多摩小屋(13:45)---雲取山荘(15:05)

2日目
雲取山荘(4:00)---雲取山(4:20)--ご来光&朝ごはん2時間10分--(6:10)--七ツ石小屋(7:30)---鴨沢バス停(9:30)

○アクセス
奥多摩駅 西東京バス2番のりば
<鴨沢西><丹波>行きバスで“鴨沢”下車(約40分)

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