2016年11月20日日曜日

2015年10月19日 小金沢山2014mと牛奥ノ雁ヶ腹摺山1995m-よくばりな秋みーつけた!【奥秩父】【秀麗富嶽十二景】

優しい秋の色


時を遡って2015年の秋。
膝の上にザックを抱えて、ゆらゆらとバスに揺られて。
山道のワインディングに気持ち悪くならないように窓の外を眺めていると、都内ではまだ見られない紅葉がぶわっと視界いっぱいに飛び込んでくる。
少しだけ窓を開けて、隙間から指を出してみるとキンと冷たい秋の空気。
うぅぅ...早くバスを降りて山の空気を思いっきり吸い込みたーい!

今回目指すのは、小金沢山。
実は去年から目を付けていて、標高2014mの小金沢山に2014年のうちに登りたいなーって思っていたのです。
しかし奇しくもタイミングを逃し登れず仕舞いだったこの山。
やっとやっとターンが回ってきました。

今回のアクセスのご紹介。
甲斐大和駅からの市営バスで“小屋平バス停”で下車。
料金は片道1000円となかなか高額です。
(そのまま降りずに乗っていると“上日川バス停”に着いて大菩薩嶺への登山口になります。)
(大菩薩嶺を目指すなら塩山駅からの市営バスで柳沢峠で降りれば300円です。歩く距離とコースタイムは増えますけどね。笑)
ケチくさいことを言ってしまえば、マイカーで上日川峠に車を停めて、徒歩20分かけて小屋平に戻ってくるのもアリかもしれません。

さて、バス停の横で縮こまった体をググーっと伸ばして出発〜!!

バス停からすぐに登山道へ。
朝の眩しい陽射しに目を細めながら、冷たい空気に息を白くしながら、ゆっくりと登って行きます。

針葉樹の隙間から太陽がキラリ。
光を受けたカラマツの葉が黄色く輝いて、シルエットになった幹とのコントラストが綺麗です。
もうこれだけで山に来てよかったぁぁ〜って思っちゃう。

見上げると視界いっぱいの黄色い紅葉。
穏やかな光が葉っぱに透けて眩しいなぁ。
足を止めてスーッと深呼吸すると、冷たい空気と森の匂いが体いっぱいに満たされて....あぁ気持ちいい。

 登りはじめて少しすると、展望が開けてきます。
ふと見ると、甲斐駒ヶ岳がいつもと変わらぬ美しい姿で佇んでおられました。
この数日前にはあちら側(地蔵岳・早川尾根)にいて、吹雪かれたんだよねぇ.....信じられない。笑
そして今思い出してもゾっとする、20kg装備でのドンドコ沢ルート。
(だってそれでCT2時間巻きなんだよ、師匠速いんだもん...そりゃ足も吊りそうになるでしょ?笑)

 ある程度登って来てしまえば比較的横移動の多いこのルート。
笹に囲まれたフラットな道が続いて歩きやすくてストレスフリー!!

紅葉に縁取られた富士山。
桜と富士山の春もいいし、新緑と富士山の夏もいいし、ススキや紅葉と富士山の秋もいいし、真っ白になった冬の富士山もいいよね。
結局はどの季節も、いつでも富士山(に限らず山)っていいなぁってこと。笑

歩きはじめてまだ30分ほどだというのに、樹々の隙間から見える景色が嬉しくて足がなかなか進まないわたしたち。笑
なんだかんだ今日は距離が長いから巻けるところは巻きたいけど、そうは言っても....ねぇ?笑

紅葉まっさかり!っていうよりは終わりかけ枯れている感じも否めないけど...笑

それでもやっぱり綺麗だよね〜♡♡♡
お嬢さんがた、さっきからほんのちょっとしか進んでませんよ〜笑

カラマツの黄色い紅葉と幹のシルエット、その後ろの青空と。
隙間からの暖かな光が登山道を優しく照らしています。

左右の斜面は笹に覆われていて、風に吹かれてカサカサしゃわしゃわと乾いた音で鳴いてる。
笹も紅葉(枯れ)て黄色く褪せているけれど、この感じが好きなのです。
夏の真緑にワッサワサしている笹はとても好きになれない。笑


上ばっかり見上げがちだけど、足元も。
落葉が彩りを添えて楽しいよ♬

歩きはじめて40分。
ここからは展望が開けて、ううううぅぅぅうぅー!気持ちいいっ!!
さっきまで歩いてきたカラマツの森と大菩薩湖と、向こうには南アルプスの連なりが見える。

そして小金沢山と、富士山。
小金沢山の手前の薄い緑で広がる草原が狼平ってところかな??

いい天気と景色にテンションMaxのマナちゃん。笑
後ろで写真を撮っているチハル姉さんと一緒に大はしゃぎ〜♬
(もちろんわたしも)

目の前に広がる柔らかな笹原にうにょうにょと描く線。
これは鹿などの動物達が歩いたあと。
こうやって動物たちの生活のかけらを見ると、わくわくしてくる。

チハル鹿、発見〜!!
(このあと猛ダッシュで駆け寄ってきました。笑)

分岐。
まっすぐ進めば小金沢山。
斜め左後ろへ行けば熊沢山を経て大菩薩嶺。(介山荘のところに出るよ)

先頭のマナちゃんも走る〜!笑
その気持ちわかるなぁ、誰だってここにきたら「わぁぁぁ〜♬」って心躍る気がする。
開放的ですっごく気持ちがいいもんね〜!

登山者が歩き回ったせいなのか、狼平にはいくつか道が伸びていて笹原をウロウロできます。
ここでピクニックしたら絶対気持ちいいよね〜って2人がきゃっきゃしてる。笑
ここまでで終わりにして、ここでのんびりお昼を食べて、ゆるーっと大菩薩峠まで行って上日川に周回するのもなかなかいいかもしれないねぇ。
........どうする?そうする?笑

のんびりしたい気持ちもあったけど、意を決して先に進みます。
えいえいおー!
狼平までの展望の良い開放的な道は終わり。
ここから小金沢山までは樹林帯の中を歩きます。

小金沢山に行く人がそこまで多くないからなのか、今までに比べると登山道が荒れています。
倒木だったり崩れていたり、わかりにくい箇所もありますが赤テープをしっかり見ていれば大丈夫。

右側には大菩薩湖。
さっきまでよりもかなり距離が近くなってる。

小金沢山/2014m 到着〜♬
できれば2014年のうちに訪れたかったねー
色々倒れていて、お隣の百名山大菩薩嶺と比べると扱いの差が激しい。笑

だけどここは秀麗富嶽十二景に選ばれし山!
もちろん富士山ドーンの絶景なのであります。

山梨百名山バージョンの標識もあるよ。

まだ目指す先があるので、小金沢山では休憩せずに出発〜!
次の目的地の牛奥ノ雁ヶ腹摺山(ウシオクノガンガハラスリヤマ)までランチはおあずけっ

まっ赤に燃える楓がチラホラ。

牛奥ノ雁ヶ腹摺山までは笹に囲まれた登山道を歩きます。
写真を見るとフラットで歩きやすい道が続くんだな〜と思われると思いますが、これと小さなアップダウンの繰り返しです。
じわじわキツいのです。笑


ぬわぁぁぁ〜って登ってキツくなっても、その後にこれが待ってるから頑張れちゃう。

お腹すいた......お、お腹すいた〜って呪文のようにみんなで呟きながら。
.......あれ?なんだか美味しそうなにおいがしてきたぞマボロシか?
って前を見ると、お先にランチタイムの登山者さんたち。
ナイスビューランチスポットだね〜♬

そんな素敵なランチスポットが牛奥ノ雁ヶ腹摺山/1995mでした。
ここも秀麗富嶽十二景で、わたしにとって12座目の富嶽です。(秀麗富嶽十二景は全部で19座)
残りの7座は近々ちょこちょこっと徘徊するつもりです。

お腹が空きすぎていてもたってもいられないので、すぐさまランチ開始!
今日はきのこのペペロンチーノ♬
大きめの鍋いっぱいに作ってモリモリ食べました。
女の子やまのぼりだというのにニンニクたーっぷりスタミナ抜群!!
もりもりもぐもぐもりもぐもぐ。

もうすぐハロウィンってことでチハル姉さんとマナちゃんがおやつを配ってくれました。
全部今食べちゃおーっと(^^)
トリックオアトリート!!

お腹がいっぱいになったマナちゃんが本気で寝はじめたので。笑

わたしとチハル姉さんもゴロゴロと。
食べた後に寝転ぶだなんて....牛になっちゃうぞ!.....牛奥ノ雁ヶ腹摺山だけになっ!!

(マナちゃん起きる。)
本当にポカポカと風も穏やかで気持ちが良くて。
お腹もいっぱいだし、もう満足満足♬
(下山するには目の前の山を通るんだよとは2人には教えない。笑)
.......さて行きますか!

途中には沼田があったりして、イノシシあたりが体をじゃぶじゃぶしたかなぁ.....
この辺りは人もそこまで多く入らない分イノシシやクマがよくウロウロしているみたい。

牛奥ノ雁ヶ腹摺山の次は川胡桃沢ノ頭というところを目指します。
こちらは一面にススキが広がっていてとてもナウシカ。
黄金の原っぱを見ると勝手に脳内ナウシカ再生。

ナウシカ終了。(多分ここはナウシカ伐採されたんだと思う)
川胡桃沢ノ頭までもアップダウンがあるので侮れません。
お腹がいっぱいで体が休息モードなのでエンジンがかかりきらずゆるゆると。

時に目の覚めるような鮮やかな紅葉があって心躍ります♬
自然の作る色は濁りがなくて綺麗ね〜

川胡桃沢ノ頭はあまりやる気のない感じ。笑

だけど褐色の褐葉と優しげな笹の彩りが絵本の世界のようで。

見上げれば赤と青空と。
川胡桃沢ノ頭の周辺は結構良い紅葉スポット、富士山もばっちり見えるしね。
なんなら小金沢山からここまでずっとポイントごとに富士山が見えるもんだから、富士山に感動しなくなっているという贅沢さ。笑




川胡桃沢ノ頭〜黒岳〜白谷ノ丸までは割愛しましたが、樹林帯だけど比較的明るいです。
わかりにくい箇所もないですが、ピークがいくつもある分アップダウンもあります。
まだか.....まだか.....ってほんのりと飽きの気持ちが出てこなくもないです。笑

そんな気持ちを乗り越えると、再び大展望〜♬
お昼を過ぎて富士山は霞んできましたが、雲に浮かんでいるようで素敵。

ここもちょろっと登りにくるのに良い場所だなぁと。
わたし達が下山する大和天目山温泉からここまでだったら、距離もそこそこだし。
お昼を食べてゴロっとして帰るのに調度良さそうだなーって。

空に限りなく融けてしまいそうな富士山とススキ。
秋だねぇ、富士山だねぇ、日本の秋だねぇ。


標高を下げるにつれて足元は落葉のふっかふか絨毯。
落葉に隠された石ころや岩がトラップになっているし、急坂は思いっきり滑るしで気が抜けません。
ふっかふかだから転んでもそんなに痛くないだろうけどね。笑

湯の沢峠の避難小屋に出ました。
ここは林道と合流するので、ここまで車で来ることができます。
駐車場と外トイレの併設された避難小屋とは.....なかなかやりおるな!

行き先不明ですが、地図と照らし合わせると方角に間違いがないので進みます。
なんて書いてあったのかな...大蔵高丸とかハマイバとかかなぁ。

湯の沢峠からの道は沢沿いを進みます。
ほぼ同じ高さの足元を水が流れて行くのでなんだか新鮮な気持ち。
丸太を渡ったりちょっぴり渡渉したりと楽しめます。

西陽を受けて沢がキラッと。
流れる清流の音と、落葉を踏みしめる音と、暖かな木漏れ日と。
思わず目がトローンと...まぶたが重たくなってくる....気持ちいいなぁ。

終始のんびり歩いてしまったので陽も傾いて来ました。
夕暮れの沢、クマさんが出てこないうちに退散しようってここからちょっぴし早足。
するとすぐに先ほどの避難小屋からの林道(湯の沢峠登山口)と合流。

林道を歩きはじめてすぐにマイカーで来ていた登山者さんにピックアップしていただいて、やまと天目山温泉のバス停に下ろしていただきました。
おかげで約1時間分の林道歩きをショートカットすることができました〜♬
本当にありがとうございました^^
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爽やかな秋晴れの日。
いっぱい歩いて動いたタフな日。
きのこのペペロンチーノとおやつをたんまり食べた日。
運動の秋と食欲の秋を同時に実行した、よくばりな楽しい1日。

富士山を眺めて、紅葉に心躍らせて、笹の原っぱを思いっきり走り回って。
いっぱい笑って、いっぱい大爆笑した幸せな1日だったのでした。
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○コースタイム
小屋平バス停(9:10)---小金沢山(11:00)---牛奥ノ雁ヶ腹摺山(11:40〜13:30)---川胡桃沢ノ頭(13:50)---湯の沢峠(15:00)---湯の沢峠登山口(15:50)
※休憩時間1時間50分含め、6時間40分

○アクセス
行き/中央本線 甲斐大和駅から大菩薩バスで小屋平バス停
帰り/やまと天目山温泉バス停から甲斐大和駅
※バス運行シーズンにご注意ください

○今回のやまのぼりアイテム

フライパンも付いていて便利だよ〜

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